「ふりかけ」はセブで売れる?! 42人全員が「おいしい」

20160915(3)最初は躊躇していたが、はにかみながら恐る恐るご飯を口に入れるというシャイな一面を持つフィリピン人

「ふりかけ」がフィリピン・セブで流行るかもしれない。セブ市のカルボン・マーケットで4~56歳の42人を対象に、ふりかけはおいしいか、「シャケ」と「のりたま」どちらの味が好きかというアンケート調査を実施した。試食したフィリピン人42人すべてが「おいしい」と回答。このうち23人が「シャケ」を、19人が「のりたま」をより好む結果となった。

男女別にみると、女性にはシャケ(女15:男8)が、男性にはのりたま(男13:女6)が人気だった。調査に使ったのは、永谷園の「超ふりかけ これぞ、焼鮭」と丸美屋の「のりたま」。

ウェスト・ゴロルド・ホテル・セブの従業員マイケル・アニェロさん(33)は「(ふりかけは)甘くておいしい。フィリピンにはない味。オンリーワンだ」と気に入った様子。フィリピン料理は甘い味付けが多いので、味覚にマッチしたのかもしれない。フィリピンでシェア1位のファストフードチェーン店ジョリビーは、ライスを22ペソ(約55円)で販売しているが、彼は「(ふりかけご飯がもしフィリピンで売っていたら)30ペソ(約75円)でも買いたい」と話した。マーケットには「50ペソでも買う」と語る女性(21)もいた。

フィリピンではコメが主食だ。米国農務省によると、消費量は年間1285万トンで世界6位。日本の825万トンをしのぐ。1人当たり換算では、フィリピン人は日本人の約2倍のコメを食べる。フィリピンのマクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどでも実際、ハンバーガーだけでなく、ライスも単品で販売している。ファストフード天国フィリピンに、ふりかけご飯がランチとして登場する日が来るかもしれない。

今回調査したカルボン・マーケットは、セブ市のダウンタウンに位置する庶民の市場。屋台で、野菜、魚、フルーツ、雑貨、洋服などの生活必需品を安価で売っている。治安が悪く、昼でもスリが多発する地域。物乞いする老人もいた。(森彩香)