南アで世界初の男性器移植成功、年に250人が割礼で性器を失う

南アフリカ・ケープタウンのタイガーバーグ病院が世界で初めて、男性器の移植に成功した。アフリカ全域をカバーするメディア「オールアフリカ」が3月14日付で報じた。

移植手術を受けたのは21歳の男性。同国の伝統的な成人儀礼である割礼(包皮切除)で壊疽(壊死の一種)を起こし、約3年前に外科手術で性器を切断していた。

この男性は、移植手術の3カ月後には性器の感覚を取り戻し、排尿も可能になった。生殖機能も回復したとされる。

2006年にも中国人男性が男性器移植を受けたが、術後2週間で性器を再び切除している。男性とその妻に、重度の心理的な問題が生じたからだという。

移植手術チームを率いた医師は、「他国と比べ南アフリカは、男性器移植の需要が非常に多い。割礼が引き起こす合併症を原因に、毎年たくさんの若者が性器を失っている。18や19歳の若者にとって、男性器を失うのは精神的に辛いこと。性器を失った若者の自殺例もある」と述べる。

割礼の失敗による男性器切断の手術件数の公式データはない。しかし専門家らは、南アフリカで1年に約250件に上ると見積もっている。

今回の移植手術は、南アフリカのステレンボッシュ大学とタイガーバーグ病院が2010年に開始した研究の一環。将来的には、がんで男性器を失った人や薬の副作用で重度の勃起不全になった人への治療法として、応用が期待される。今後は9人の患者が男性器移植を受ける予定だ。