2017-08-17

ganasはおかげさまで設立5周年! 連載「フィジーでBulaBula協力隊」を記念刊行(電子書籍)しました!

フィジーでBulaBula協力隊

 

ganas読者の皆様、サワディーカップ(こんにちは)! 現在、タイ・バンコクにて大学院生活を送っています、記者の高野光輝(たかのこうき)です。「ganas」を運営する「NPO法人開発メディア」は本日8月17日をもって設立5周年を迎えました。この期間アップダウンはありましたが活動を続けてこられたのも、ひとえに読者の皆様の支えがあってのことでした。日頃のご愛読をこの場を借りて御礼申し上げます!

ganasはこの設立5周年を記念して、電子書籍「フィジーでBulaBula協力隊-大学新卒でセカ就しちゃいました! -」(カラー写真付き全296ページepub形式、540円)を発売しました。同書籍はganas記者の私(高野)が青年海外協力隊(環境教育職)として2年間南太平洋の島国フィジーで暮らし・活動した様子をganasウェブサイトにて執筆した連載(全17回)、コラム及びカラー写真集をまとめたボリュームあふれる内容となっています!

一人あたりの所得は年50万円ほど。「開発途上国」でありながらフィジーは2017年、2014年に「世界幸福度ランキング」で一位に輝いた「世界一幸せな国」です! 白いサンゴの砂浜にどこまでも続くコバルトブルーのビーチ。人々はすれ違えば「Bula(やあ!)」と言葉を交わし、お金や仕事がなくても家族と友達がいれば「ハッピー!」と豪語、嫌なことがあればカバ(写真で男性が持っている嗜好飲料)を仲間と回し飲みして潰れるまで談笑する(カバはアルコールではないが沈静作用がある)……。ざっくりいうとフィジーはこんな国です。

フィジーは私の「原点」といってもよい場所です。今、大学院生をしているのもフィジーでの生活があったからと断言できます。というのも、本書の副題にあるように大学新卒で協力隊に参加した私は当時専門知識や経験が浅く、またそれほど言葉が流暢であったわけでもありませんでした。おまけに現地の文化や習慣にも無知でした。

例えば職場で「一生懸命に働かない」ことは悪いことでしょうか? 「対価をもらっているのだから働くのが当たり前だろう」と思うかもしれません。でも、ろくに働かないで自然の恵みとコミュニティの助けをかりて暮らしていけるのならそれは「豊か」とも言えるではないでしょうか。

また、フィジーは日本の四国ほどしかない小さな島です。一人の優秀な人が多く働きすぎてしまったら、他の人の仕事がなくなってしまうかもしれません。こう考えてみると、フィジーのような環境では「働かないこと」も悪くないと思えてきませんか? このような価値観が大多数の間で共有されていれば「働かないこと」はそれほど問題ではなくなってしまいます。こんな気づきもフィジーが私に与えてくれたものの一つです。

「フィジー大好き人間」に聞こえるかもしれませんが、悔しい思いをしたこと、泣きたくなることも幾度となくあります。内緒ですが「もうフィジーなんて嫌だ!」と思ったこともあります(イライラエピソードが気になる方はぜひご一読を!)。でも、私が関わったフィジーの人たちはそんな心配や憂鬱を吹き飛ばす底抜けの明るさとお気楽精神で幾度なく励ましてくれました(のように私には思えました)。「いつかお世話になったフィジーのすべての人に本当に役立つような活動をしたい」。こう思い、今私は大学院で環境・廃棄物管理を勉強しています。

以下は本書籍で取り上げている主なテーマです。このほか多数のコラムと写真を掲載しています。

<文化>

・国民的飲料の「カバ」、西洋化で消えゆく運命?

・信仰に生きるフィジー人、“ぼんやり”した国民性はその裏返し?

・郷に入れば郷に従え、勤勉でなくたっていい!?

・白人は特別待遇! フィジー人は外国人をシビアに格付けしていた

・あなたのモノは私のモノ? シェア文化は“一種の保険”かも!

<社会>

・ぽっちゃりがモテる神話は崩壊? フィジー人の“変わる価値観”と“変わらない食生活”

・同性愛を打ち明ける若者たち、「隠すのって面倒じゃない」

・“お気楽国民性”は近代化で消えるのか? 今を楽しく生きるのも悪くない

・主食のキャッサバは「国連お墨付きの黄金野菜」! 世界の食料危機を解決?

<政治>

・民主化への道は前途多難? 9月17日の選挙で首相が勝てばクーデターか

・「フィジーは先住民の土地!」、民族対立の火種は“フィジー系びいきの制度”にあり

<経済>

・“失業者の楽園”でもハッピー? その理由は「法制度でないセーフティネット」にあり

<環境>

・マーケットでごみの分別指導、おばちゃんに任せた!

・観光収入の代償は「ごみの山」、排出源の65%は外国人!

・ウェイストピッカーを「取り締まり」から「許可制」へ、シンガトカで進む行政と市民の協働ごみ管理プロジェクト

<青年海外協力隊>

・語学上達の秘訣は「口論」にあり? 隊員の現地語ぶっつけ学習法

・2年の経験は無駄か? 帰国後の社会復帰は山あり谷あり

電子書籍「フィジーでBulaBula協力隊-大学新卒でセカ就しちゃいました! -」はフィジーという国、海外や国際協力に関心のある方にはもちろんおすすめ!一人の若者の海外生活奮闘記としても読めるエッセイ集となっています。専用ページから試し読みもできますのでぜひ一度ご覧になってみてください。

ganasは今後も大手メディアが報じない途上国・世界事情を発信する唯一のウェブメディアとして、読者の皆様とともに歩んでいきます。キーワードは「世界の大半は途上国」「複眼の視点」です。皆様、6周年目もどうぞよろしくお願いいたします!

ganas記者
高野光輝

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書籍は「BCCKS」というWebサイト(下記URL)から、電子版(税込540円)でお求めいただけます。(電子版「フィジーでBulaBula協力隊-大学新卒でセカ就しちゃいました!-」)
http://bccks.jp/bcck/141220/info

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