お笑いユニット「おいでやすこが」が世界の飢餓問題を一から学ぶ! WFP協会のイベントで

おいでやすこがの2人が栄養測定バンドを巻いているところ。右がおいでやす小田、左がこがけん((c)JAWFP)おいでやすこがの2人が栄養測定バンドを巻いているところ。右がおいでやす小田、左がこがけん((c)JAWFP)

国連WFP協会はこのほど、吉本興業所属のお笑いユニット、おいでやすこがをゲストに招き、「Will For Peace おいでやすこがと学ぶ世界の食糧問題」と題するイベントをオンラインで開いた。おいでやすこがが子どもの栄養不良のレベルを測るバンドを体験したり、エチオピアで砂漠化した農地を再生させる取り組みについて現地で働くWFPスタッフから話を聞いたりした。ユニットのひとり、おいでやす小田は「とにかく知らないことばかりだった」と振り返る。

腕の太さはペットボトルのふた並み

このイベントでおいでやすこががまず体験したのは、世界食糧計画(WFP)が子どもの栄養不良の度合いを測るのに使う栄養測定バンドだ。栄養測定バンドとは、5歳までの子どもの二の腕に巻き、その太さを測るもの。二の腕の太さが11.5センチメートル未満だと命の危険がある「重度」、11.5~12.5センチメートルは「中等度」、12.5センチメートル以上であれば「正常」だ。

おいでやす小田が自身の腕にバンドを巻いてみると、手首でも14.5センチメートル。司会を務めたジャーナリストの堀潤さんは「重度の子どもの二の腕の太さはペットボトルのふたより少し大きいぐらい」と説明した。

重度の栄養不良の子どもの例として堀さんが見せたのが、イエメンの2歳の女の子の写真だ。体重はたったの5キログラム(日本の2歳の女児の平均は12キログラム)。歩くのもままならないという。おいでやす小田は「お腹が減るとかそういうレベルではない。体の機能に問題が出ている。1人でも多く救わないと」とショックを受けた。

飢餓と対象的な現象として堀さんが触れたのは、まだ食べられる食べ物が捨てられる食品ロスだ。農林水産省と環境省によると、2020年度に日本で捨てられた食べ物はおよそ522万トン。WFPが2021年に1億2820万人に届けた440万トンのおよそ1.2倍にのぼる。

ユニットのもうひとりのメンバーで、板前として働いた経験をもつこがけんは「なんて非効率な。つらい」と絶句。おいでやす小田は「外食するとき、『ご飯の量を半分にしてください』と言っても、お店の人は良かれと思って絶対多めに入れてくれる。本当に半分でいいんだ、とこれからはちゃんと伝えようと思う」と宣言した。

クイズに正解して立ち上がって喜ぶおいでやす小田(中央)。右は、イベントで司会を務めたジャーナリストの堀潤さん。スクリーンに映っているのは、WFPエチオピア事務所で支援事業責任者を務める浦香織里さん((c)JAWFP)

クイズに正解して立ち上がって喜ぶおいでやす小田(中央)。右は、イベントで司会を務めたジャーナリストの堀潤さん。スクリーンに映っているのは、WFPエチオピア事務所で支援事業責任者を務める浦香織里さん((c)JAWFP)

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