【キベラスラムで闘う人たち⑤】ナイロビのアーティスト集団「アート360」、コロナの感染予防を壁画で訴え!

国際平和デーでアート360が描いたミューラル「ア・チョイス・フォー・ピース」。南スーダンなどで平和構築活動をするデファイヘイトナウが必要な資金を出した国際平和デーでアート360が描いたミューラル「ア・チョイス・フォー・ピース」。南スーダンなどで平和構築活動をするデファイヘイトナウが必要な資金を出した

ミューラルがSNSで拡散

視覚に訴えかけるミューラルの影響力は大きい。スラムの住民はミューラルの前で立ち止まり、友人と一緒の社会問題についてディスカッションを始めるという。

また住民たちは携帯電話で写真を撮り、自分のSNSに投稿。それを友人たちがシェアしたり、リツイートすることで、アート360のメッセージは世界中を駆けめぐる。アート360が自団体のフェイスブックページに投稿したホールドアップのミューラルには1000以上の「いいね!」が付いた。

ミューラルの影響力を使ってアート360は別の活動も始めた。そのひとつが子どもを対象とするアート教室だ。ミューラルを見て興味をもった子どもたちにアーティストが絵の描き方を教えるのだ。24人ほどの子どもが現在、アート360のアート教室に通っている。

「アートは人を引き込む力がある。ミューラルを通じて社会問題を訴えるのと同時に、アートの価値も高めたい」とオチエンさんは語る。(続く

新型コロナの予防を啓発するマタトゥ(ミニバス)のミューラル。「Vaa Mask」(マスクをつけよう)と書かれている

新型コロナの予防を啓発するマタトゥ(ミニバス)のミューラル。「Vaa Mask」(マスクをつけよう)と書かれている

ボダボダ(バイクタクシー)のミューラル。ドライバーもグローブをはめて運転する

ボダボダ(バイクタクシー)のミューラル。ドライバーもグローブをはめて運転する

アート360はギャラリーも運営。作品を売り、アーティストの生計を支える

アート360はギャラリーも運営。作品を売り、アーティストの生計を支える

カラフルな絵が並ぶギャラリー

カラフルな絵が並ぶギャラリー

新型コロナはコントロールできると訴えるミューラル「ホールドアップ」(写真提供:アート360)

新型コロナはコントロールできると訴えるミューラル「ホールドアップ」(写真提供:アート360)

アート360のギャラリーの前で笑顔を見せるオチエンさん

アート360のギャラリーの前で笑顔を見せるオチエンさん

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