
2025年のノーベル平和賞を受賞したのは、ベネズエラの反体制派活動家のマリア・コリーナ・マチャド氏(58歳、女性)。ベネズエラはマドゥロ独裁政権下でおよそ10年にわたって世界最悪レベルのインフレが続き、1カ月の最低賃金は1ドルを切りました。加えて、政府に批判的な声を上げると逮捕され、投獄されます。「こんな国にもう住めない」と国民の4分の1が難民として国外に去りました。
マドゥロ独裁政権の打倒を目指し、ベネズエラに民主化を取り戻そうと闘っているリーダーがマチャド氏(ベネズエラでは「MCM」といった呼び方もします)です。そこでganasは、今回のノーベル平和賞受賞について一般のベネズエラ人はどう思っているのか、を何人かに聞いてみました(いずれも『命のスペイン語レッスン』の講師ではありません)。
まずは一人目。「驚きましたが、とても良いニュース。(ノルウェーのノーベル委員会をはじめ)ほかの人たちも、マチャド氏がベネズエラの民主化運動のリーダーで、ベネズエラ国民を愛し、またベネズエラの民主主義を救うためにすべてを捧げていることを知っていたということ。私も本当に本当にそう思います」
続いて二人目。「マチャド氏はノーベル平和賞の受賞者に値すると思います。彼女はマドゥロ政権を恐れず、前進し続ける闘士。また戦略的にすべての決断と行動を起こしてきました。彼女がこの賞を授与したことは最高の出来事。ベネズエラ国民の自由と真の平和のために命を危険にさらす者はマチャド氏以外にいません。『惨めな暮らしはもうたくさん。空腹のまま、だれが平和に暮らせるのか』と訴え続けたベネズエラ国民の声が認められたと思います」
三人目。「マチャド氏は、ベネズエラの政界で豊富な経験をもつ女性です。彼女は、社会主義を名目とした鉄のような独裁者(マドゥロ大統領)が支配するベネズエラで、ゆっくりと、けれども着実に民主主義のために闘ってきました。
民主化(反政府)運動の主役たちは次々と登場しては存在感を増したり、失ったりしてきました。ですがマチャド氏は常に存在感を示し、共闘者を探し、きょうまで戦略を実行してきました。ベネズエラが民主主義を取り戻す闘いの象徴であり、またたくさんの共闘者がいることで、客観的に見ても、“(ベネズエラ政府も)手を出せない存在”になったと思います。
マドゥロ独裁政権はこれまで、政府に対して声を上げる者を迫害し、投獄してきました。ですがマチャド氏には手を出せません。彼女の闘いはいまもなお続いています。
ベネズエラ国民にとってマチャド氏は、この美しい国ベネズエラのすべてを破壊したマドゥロ独裁政権を終わらせる希望の光です。独裁政権下でベネズエラ国民が失った『モノをふつうに買えるお金を持つこと』『安全に暮らせること』『教育を受けること』を取り戻せることを願っています」
このほか、数人の敬虔なキリスト教徒は「平和と良い政府は神の王国からやってくると信じている」とノーコメントでした。
マドゥロ大統領は現時点では一切のコメントも発表していません。
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