2022-12-02

【〆切12/13】インド人青年と学ぶ!「タブーなしのカースト講座」(第1期)の参加者募集

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建設工事などでおよそ6500人の移民労働者が命を落としたとされる、いま開催中のサッカーW杯カタール大会。死者の中でおそらく最も多いのがインド人です。

彼らの母国インドといえば、まず思い浮かぶのは「カースト」。そのカーストとはいったい何なのか。バラモン、クシャトリヤ、バイシャ、シュードラの4つの単語だけでは到底語れない複雑さがあります。

途上国に特化したメディアであるganasは12月16日と23日の2回(いずれも金曜日の夜)にわたって、カーストについて、ひとりのインド人青年(日本語を話します)から本音を聞き、それをもとにディスカッションし、カーストについて可能な限り深く考えるプログラムを開講します。題して「インド人と学ぶ! タブーなしのカースト講座」。

今回が記念すべき第1期。ganasにとっては初めての「ディスカッション型」のプログラムです。しかもあえて、どこよりもセンシティブなテーマを取り上げました。

「タブーなしのカースト講座」が目指すところは、カーストがインドの社会・政治・経済に与えるインパクトの大きさ、幅の広さをまずは知っていただくこと。次に、それについて少人数でのディスカッションを交えながら、深く考え、自分なりの見方・意見をもっていただくこと。もちろん正解なんてありません。

インドでは、カーストが低い人たちを優遇し、カースト差別を是正しようとする措置(「留保制度」と呼びます)があります。具体的には、カーストが低い人たちに「優先枠」を設け、大学に入りやすくしたり、公務員になりやすくしたりしているわけです。

社会的に差別されてきた/いる人たちを優遇する――。これ自体は必要なこと。ですが制度で解決しようとしても、制度そのものが完璧に機能することはありません。別のさまざまな問題を引き起こしている側面があるのもまた事実です。

「タブーなしのカースト講座」では、カーストを4つのトピックに分け、それぞれについてインド人青年に日本語で体験を語ってもらい、その後、参加者でディスカッションするというやり方をとります。

4つのトピックは下のとおり。

①インドの大学受験では、点数が高い上位カーストの人が落ち、点数が低い下位カーストの人が受かりやすい現実がある。これをどうとらえるか?

②インドの政治家が選挙に勝つために公約によく掲げるのは「下位カーストに対する優遇措置の拡大」。これはありかなしか?

③カーストの逆差別(留保制度のこと)から逃れるため、優秀なインド人(上位カースト)が海外に出ていく。頭脳流出はインドの発展にとって良いことか?

④カースト制度/留保制度は結局、インド人を幸せにするのか?

カースト全体を理解するのは100%不可能です。かと言って知ることを諦めてしまっては世界は絶対に良くなりませんよね。

4回のディスカッションを通して考えていただきたいのは、カーストの問題を起点に、平等とは何か(集団でとらえるか、個人でとらえるかによっても変わりますよね?)、民主主義とは何か(少数派の意見が無視されるということ)などです。持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる「誰ひとり取り残さない」はどう達成すべきなのか。

昨年、今年とコロナ禍を受け、大きく停滞した世界。来年こそは世界も、また皆さんも大きく飛躍するために、1年の締めくくりに人権問題についてまじめに話し合うのも良いかもしれません。人権問題はカーストだけではありませんから。

会場

JICA地球ひろば
(東京都新宿区市谷本村町10-5 、最寄り駅は市ヶ谷)
https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/index.html

*部屋は参加が正式に決まった方へお知らせいたします
*オンライン開講ではありません。間違いないようお気を付けください

「タブーなしのカースト講座」の日時と簡単な概要

12月16、23日の2日間(いずれも金曜日)。時間は午後7~9時。概要(予定)は下のとおりです。

【12月16日(金)19:00~21:00】
19:00     開始
19:05~19:25 アトレーさん話題提供(テーマ①インドの大学受験では、点数が高い上位カーストの人が落ち、点数が低い下位カーストの人が受かりやすい現実がある。これをどうとらえるか?)
19:25~19:45 少人数でディスカッション
19:50~20:10 アトレーさん話題提供(テーマ②インドの政治家が選挙に勝つために公約によく掲げるのは「下位カーストに対する優遇措置の拡大」。これはありかなしか?)
20:10~20:30 少人数でディスカッション
20:30~21:00 ディスカッションで出た意見や見方を全体でシェア、アトレーさんにコメントをもらう
21:00     終了

【12月23日(金)19:00~21:00】
19:00     開始
19:05~19:25 アトレーさん話題提供(テーマ③カーストの逆差別<留保制度のこと>から逃れるため、優秀なインド人<上位カースト>が海外に出ていく。頭脳流出はインドの発展にとって良いことか?)
19:25~19:45 少人数でディスカッション
19:50~20:10 アトレーさん話題提供(テーマ④カースト制度/留保制度は結局、インド人を幸せにするのか?)
20:10~20:30 少人数でディスカッション
20:30~21:00 ディスカッションで出た意見や見方を全体でシェア、アトレーさんにコメントをもらう
21:00     終了

*12月23日(金)の講座が終わった後に、市ヶ谷駅の近くの店で打ち上げを開く予定です。金曜の夜ですし、アトレーさんや他の参加者ともっとお話しませんか(実費はご負担ください)
*このプログラムは2日間のセットです。1回単独のお申し込みは現時点では受け付けません(カーストについて少しでも深く考えていただくことを目的としているため)
*グループディスカッションがメインのプログラムであるため、録画はしません。ご了承ください

「タブーなしのカースト講座」に参加すると得られる4大メリット

①教科書で学べない/インドに住んでも聞けないカーストの裏側を知れる!

留保制度をめぐりデモが起きていること、留保制度の拡大が政治の道具になっていること、優遇されたいからカーストを偽って下げる人がいること‥‥だけではなく、ひとりのインド人青年が本音を語ります。カーストのリアルを少しでも知ることはインドを少しずつ理解していく最初の一歩。世界の人権問題を学んでいる若者にお勧めです(「タブーなしのカースト講座」で得た見方・意見はさまざまな場面で使えます)。

②ディスカッションで、自分なりの考えを整理し、他人に伝える力を鍛えられる!

ディスカッションをする機会は4回。正解がない物事に対して、現実に起きていること(ひとりのインドの人の体験)をベースに、さまざまな情報を整理し、考え、自分なりの意見をもち、それを伝える力を鍛える場になります。カーストに代表される平等性/人権の問題はなにもインドだけの話ではありません。グローバル志向の大学生にとっては、就活でも必須のグループディスカッションの練習にもなります。

③途上国好きの多種多様な人たちとネットワーキングできる!

ganasのプログラムには毎回、10代後半の大学生から60代のベテラン社会人(国連職員やJICA職員、NGO職員、JICA海外協力隊OB・OGなども)まで、さまざまな方に参加していただいています。オンラインではなく、東京・市ヶ谷のJICA地球ひろばで開講する「タブーなしのカースト講座」は盛り上がること間違いなし。ディスカッションや二次会(打ち上げ)も楽しみですね。社会人にとっては情報交換の場に、学生にとってはキャリアを考えるきっかけの場になります。

④世界でプレゼンスが増していくインドと将来かかわるときに役立つ!

来年には中国を抜き、世界最大の人口を抱えることになるインド。インドを語るうえで絶対に避けて通れないのがカーストです。カースト制度の概要や歴史は専門書に書いてあっても(とはいえ複雑すぎて理解は難しい)、インド人の本音を知る機会はレア。大国インドとかかわるのは必須になってくるこれからの時代(いまの中国のようになる)、インド人を理解する準備をしておきませんか?

講師/話題提供者

アトレー・シュレヤス(Atre Shreyas)さん
インド西部の街プネー出身。埼玉大学教養学部を卒業し、現在は駒沢大学大学院で法律を学ぶ。日本で弁護士になることが目標。「カーストについて日本人の皆さんにもっと知ってほしい」がモットー。
★Instagram https://www.instagram.com/indian_in_japan/

こんな人にオススメ

・数年以内にインドに行くつもり。そのために前知識を得ておきたい!
・インドに行ったことがあるけれど、センシティブすぎてカーストについて聞けなかった。日本語で根掘り葉掘り聞ける貴重なチャンスだと思った!
・中国を抜き、世界で最も人口が多い国(しかも国民の平均年齢は28歳と若い)になる前途洋々のインドから、高齢化が進んで落ち目の日本にやってきたインド人に興味がある!
・カースト差別を是正する措置(留保制度)があるとは知らなかった。その中身と本音についてインド人からリアルに聞きたい!
・人権や平等、アファーマティブアクション(差別を是正する措置)について学んでいる。留保制度の「マイナス面」を知ることで、人権問題をより深く考えたい!
・将来は国際協力にかかわる仕事をしたい。ディスカッションを通して、人権に対する自分なりの見方・意見を言えるようになりたい!
・途上国に特化した非営利メディアganasや、途上国を盛り上げ途上国から学ぶコミュニティ「ganasサポーターズクラブ」の活動に興味がある!

費用

・一般&学生:3800円
・ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーター:1800円

*このプログラムへのお申し込みと同時に、ganasサポーターズクラブに入会しても「ganasサポーターズクラブ」の料金が適用されます(この機会にぜひどうぞ!)
*受講者の都合で入金後に辞退されても返金いたしません。ご了承ください。

<ganasサポーターズクラブとは>
途上国・国際協力に特化した非営利メディアganasの応援団。大手メディアが海外支局を減らす傾向にあるなか、途上国の情報を10年以上にわたって無料で発信してきたganasの活動を支えていただいています。毎月1000円/2000円をサポートしていただく代わりに、ささやかなお礼として、ganasが企画するあまたのイベントや講座(ライティング系、言語系、深読み系、ディスカッション系)などに無料または割引価格で参加できます。また、途上国に関係するさまざまなプログラムの立ち上げや運営にもかかわれるので、そのノウハウを学べます。

定員

25人(先着順)

*大学生から社会人まで歓迎します。カーストの予備知識はとくに要りません
*お申し込みは受講料のご入金をもって完了いたします

申し込み方法

https://forms.gle/3mM4cBH6sRMo7AsE9 

*上のリンクをクリックして、申込書(グーグルフォーム)にご記入ください。完了されましたら、その旨を担当の吉河(southern_wind@ymail.ne.jp)にお知らせいただくと確実です(お申し込みの際にメールアドレスを誤って記入されますと、こちらからのメールが届きません)
*追って受講料の振込先を案内させていただきます
*お申し込みはご入金をもって完了します

締め切り

12月13日(火)

*定員に達した時点で締め切らせていただきます

主催

ganasサポーターズクラブ、NPO法人開発メディア(途上国に特化したメディア「ganas」の運営団体)

ウェブサイト:http://www.ganas.or.jp/
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