最も“慈悲深い国”はミャンマー、国民の91%が金銭を寄付する

世界寄付指数の上位20カ国。Charitable Aid Foundationのホームページから引用

世界寄付指数の上位20カ国。Charitable Aid Foundationのホームページから引用

英国の慈善団体「Charitable Aid Foundation(CAF)」が11月18日に発表した2014年版「世界寄付指数」は、ミャンマーが米国と並んで、世界で最も“慈悲深い国”であることを示した。この指数は、米世論調査会社ギャラップが135カ国100万人以上を対象に実施したアンケート結果に基づく。過去1カ月以内に「金銭を寄付したか」「ボランティア活動をしたか」「見ず知らずの他人を助けたか」の3つの質問に対する回答を数値化し、その平均値で総合順位を出した。

ミャンマーは、過去1カ月以内に金銭の寄付をした人の割合が国民の91%となり、この項目でトップ。2位のマルタに13ポイントの差をつけた。ミャンマーは、2013年も「金銭を寄付したか」の項目で1位(85%)だった。

この結果は、ミャンマー国民に根付く宗教文化が大きく影響している。ミャンマー人の約9割が信仰する上座部仏教では、僧侶へ寄付する文化「ダーナ(布施)」がある。悟りを目指す僧侶へのダーナは、信者自身の功徳を積むための行為とされる。ミャンマーには約50万人の僧侶がいるという。同じく国民の約9割が上座部仏教を信仰するタイも、「金銭を寄付したか」の項目で3位に付けた。

総合ランキングの上位3カ国は、ミャンマーと米国が1位タイで、次いでカナダ。途上国の順位を抜き出すと、1位のミャンマーを筆頭に、7位マレーシア、9位スリランカ、10位トリニダード・トバゴ、11位ブータン、13位インドネシア、15位ケニア、19位イラン、20位ジャマイカと、トップ20に9カ国がランクインした。日本は90位。ワースト3は、イエメン(135位)、ベネズエラ(134位)、パレスチナ自治区(133位)だった。

英国と並ぶ7位のマレーシアの前年ランキングは71位だった。世界寄付指数を説明する報告書は、マレーシアの順位が急上昇した理由として、2013年11月にフィリピンを襲った大型台風ハイエンの被災地にマレーシアが人道支援をしたため、と指摘する。マレーシアの総合スコアは前年比26ポイント増の55%。ボランティア活動をした国民は、前年の19%から41%へと増えた。

過去5年の調査結果を基に、世界寄付指数の動向を大陸別に分析すると、3つの項目すべてでアジアがスコアを最も伸ばした。金銭を寄付した人の割合はアメリカ、アフリカ、オセアニアの3大陸では減ったが、アジアの数値は今回、過去5年のアジアの平均値を3.6ポイント上回っている。

先進国の集まりであるG8のうち、総合順位20位までにランクインしたのは、米国、カナダ、英国の3カ国のみ。CAFの ジョン・ロウ会長は「世界寄付指数は、政情が不安定の国に住む人たちであっても、高い寛容さをもっていることを示した。これは、人間が本質的にもつ『他人を助けたい』という欲求が、西洋のような生活水準を享受していない国にも見られることを表す」とコメントした。

世界寄付指数の下位20カ国・地域。Charitable Aid Foundationのホームページから引用

世界寄付指数の下位20カ国・地域。Charitable Aid Foundationのホームページから引用