フィリピン人の自撮り好きは世界一! キーワードは「GGSS」

0911廣瀬さんセルフィーセブ市内のショッピングモールで自撮りをするハナさん

フィリピン人は、自分撮り写真(自撮り)が大好きだ。セブで9月10日、「スマートフォンなどで普段、自撮りをするか」と38人を対象に路上アンケートを実施したところ、34人が「する」と答えた。セブ流自撮りの最大の特徴は、友人と一緒ではなく、「自分だけの写真を撮ること(ひとり自撮り)」だ。

“ひとり自撮り”が浸透する根底にあるのは、フィリピン人の自分好きだ。撮った写真はフェイスブックをはじめとするSNSに載せ、多くの友人と共有する。自撮りの頻度は、少ない人で2週間に1度、多い人は1日数回に上るという。

フィリピン人の性格を表すキーワードに「GGSS」というものがある。セブアノ語の「グアパ・グアパ・サ・サリリ(Gwapa Gwapa Sa Sarili)」の頭文字をとったもので、「私はとても美しい」との意味だ(男性の場合は、グワパがグワポに変わる)。自撮りを毎日欠かせない20代の女性ジャメル・ベロンドさんは「多くのフィリピン人は、自分の容姿に自信を持っている。だから自分の写真をいろんな人に見てほしいの」と話す。

フィリピン人の国民性といえば「今を楽しむこと」。10代の女性ハナ・ソピアさんは「フィリピン人はどんな時も楽しんでいる。その楽しい時間を記録として残したい」。このほか、「楽しい出来事を友だちとシェアしたい」「楽しい思い出をいつでも思い返せるようにしたい」といった声が聞かれた。

米誌タイムによる「自撮りの人気が最も高い都市」ランキング(2014年3月)によれば、マカティ(マニラ首都圏)が1位に輝いた。セブは9位、バギオも16位に入るなど、世界的にもフィリピンが自撮り大国であることが浮き彫りとなった。

米調査会社ギャラップは2014年、日々の生活でポジティブな感情を感じている人々の割合を国別にランク付けした。対象となった143カ国中、フィリピンは11位(日本は83位)。1位のパラグアイとはわずか9ポイント差だった。フィリピン人が愛する自撮りは、彼らがいかにポジティブな生活を送っているかを象徴しているといえそうだ。