【ミャンマーが「セックス観光大国」になる日①】一晩の稼ぎは月収並み! 外国人が女を爆買い

0408高野さん(1)写真①娯楽が少ないミャンマーではナイトクラブやディスコはいつも大盛り上がり。若者は細身のジーンズやチューブトップ姿で激しいダンスミュージックに酔いしれる。こうした場所がセックスワーカーの仕事場だ

チャイナマネーの力

ミャンマーの夜の大きな収入源である外国人客。薄暗いクラブの中を見渡すと「欧米人」「日本人」「韓国人」「アラブ人」と思わしき外国人がいる。中でも、圧倒的に目立つのはTシャツに短パンといったお馴染み姿の中国人だ。

ミャンマーの夜遊びツアーでもあるのだろうか。大型観光バスでクラブの前に乗りつけ、団体で女性をかっさらう姿はまさに「爆買い」。ビールにウイスキーとボトルをどんと入れ、隣の女性にも飲めよ食えよと言わんばかりに豪快に奢るのもチャイナスタイルだ。

「9万チャット(9000円)!」「8万チャット(8000円)!」。興味本位で聞き耳を立てていると、こんなやりとりが聞こえてきた。これが一晩の女性の値段だ。リッチな中国人には大した額ではない。

交渉がまとまった客と女性は夜も11時を過ぎると街に消えていく。その様子を見て、周りの女性たちはドレスの端を引っ張ってはやし立てる。こうした場所で働いていても、売春婦とは思えないほど素朴でごく普通の子たちだ。

「ずっとこの仕事を続けるつもりなの?」。私はなぜか少し罪悪感を覚えつつ、トウトウッに聞いてみたかった。だが私の言っていることが理解できないのか、答えたくないのか、不機嫌そうに「わからない」とビルマ語で繰り返すばかりだった。

彼女にしてみれば、私も女性目当てにクラブに来る多くの外国人と変わりない。あれこれ聞くだけの私に「持ち帰り」の意思がないとわかり、トウトウッは席を立った。ふと気がつくと彼女は他の外国人客にもたれかかっていた。(続く

ヤンゴン随一の歓楽街「シュエダゴン・パゴタ通り」。中国人街の中心にあり、わずか200メートルほどの通りにナイトクラブやKTV(カラオケ)など夜の店が軒を連ねる

ヤンゴン随一の歓楽街「シュエダゴン・パゴタ通り」。中国人街の中心にあり、わずか200メートルほどの通りにナイトクラブやKTV(カラオケ)など夜の店が軒を連ねる

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