【Yalla!女子大生のドバイ留学日記③】留学生にも人気の“UAEの業務スーパー”、商品は世界中から大集合

0910店内「UAEの業務スーパー」と私が勝手に呼んでいるVIVAの店舗。店内は“本家本元の業務スーパー”よりもおしゃれな感じだ。スローガンは「FRESHER,CHEAPER,BETTER」(より新鮮、より安く、より高品質)

天ぷらそばも作れる!

VIVAに私が初めて来たときから面白いと思うのが、日本食コーナーがあること。ただ、日本食と言っても日本産ではない。

たとえば豆腐はUAE産とマレーシア産。UAE産の木綿豆腐を試しに湯豆腐にすると、日本の豆腐よりも身が詰まっていて固めの食感。だが思っていたよりも大豆の味が強くて美味しかったため驚いた。

マレーシア産だと、木綿豆腐に加えて絹ごし豆腐と卵豆腐もあった。卵豆腐は初めて見るチューブ型。先端をハサミで切って出てきた汁の臭いは変だったけれど、味はまずくはない。ただ日本で週1のペースで食べるほど卵豆腐フリークの私にとっては期待外れだった。

麺類はどれも中国産。さすがの麺大国だ。生麺のうどんとラーメンは1玉2.95ディルハム(約110円)、乾麺のラーメンとそばは300グラム(5束入り)で3.95ディルハム(約150円)。ダシは一緒に売られていなかったので、「日本からもってきた貴重なダシ醤油の出番がついに来た」と嬉しくなった。

その代わりなのか、冷凍食品のコーナーには、うどんやそばにピッタリのベトナム産エビ天ぷらが8本セットで売っていた(19.95ディルハム=約720円)。中国産のそばに1本乗せるだけで簡単に「天ぷらそば」のできあがり。

そばを一口すすると、妙にモチモチとした食感。味はそばに近いけれど、成分表示の最初に小麦粉が来ているからか、日本のものとは何か違う。それでもエビ天は、大きめのプリプリしたエビに香ばしい衣がついていて絶品。「日本食が恋しくなっても、1食150円程度で気軽に楽しめるなら、これもアリだな」と思った。

即席ラーメンももちろんある。袋入りやカップ麺など10種類(1.75~3.65ディルハム=64~135円)のラインナップだ。「豚肉禁止と言っているけど案外、脂はスープ用の粉末や液体に入っているのでは?」と疑った私。店頭で成分表示をくまなく見てみたが、見つからなかった。

UAE産ノンアルビールに興奮

UAE産のオンパレードだったのは飲み物コーナー。ドバイにも会社がある2007年創業の世界的飲料メーカー「Kingsley」の商品がずらりと棚に並んでいた。

ひときわ目を引いたのは、UAE産のノンアルコールビール(ブランド名:Fritzberg)。イスラム教の戒律では禁酒なので、ほとんどのスーパーでアルコール飲料は売られていない。「アルコールが無理ならノンアルコールで」という発想が禁酒の国でもあることがかなり意外だ。1缶500ミリリットルは3.95ディルハム(約150円)。手ごろに「ほろ酔い気分」を味わえた。

ノンアルコールビールの横には、UAE産のコーラにエナジードリンク、炭酸ジュースが並ぶ。赤いラベルに白い文字で「COLA」と書かれたパッケージは、あのコカコーラとそっくり。1本500ミリリットルは2.25ディルハム(約80円)なので、同じ量のコカコーラより40円ほど安い。味も決して引けを取らない。

夏はほぼ毎日40度超えのドバイ。灼熱のなかを歩いていると無性にシュワシュワしたコーラが飲みたくなることがあるので、ちょうど良い。

コーラの近くにあったエナジードリンクを見ていると、ドバイの街中を昼夜バイクで走り回るインド人の配達員(UAE版ウーバーイーツの「talabat」のオレンジ色の制服姿)が買っていった。配達員といえば、VIVAで買ったと思われるインドのスナック菓子を、店の前で何人かが集まって分けている姿もよく目にする。

彼らの束の間の休憩を横目に、レジを終えてパンパンになったリュックサックを背負った私は店を後にした。(続く

中国産のそばにベトナム産のエビ天ぷらを乗せた「天ぷらそば」。海外で暮らすと、こうした世界の流通事情が気になる

中国産のそばにベトナム産のエビ天ぷらを乗せた「天ぷらそば」。海外で暮らすと、こうした世界の流通事情が気になる

VIVAの店内に並ぶUAE産のノンアルコールビール「Fritzberg」(写真右)。左はドイツ製のノンアルコールビール。ノンアルコールのドリンクがイスラム教徒の間で受け入れられるとすれば、市場の潜在性はとてつもなく大きいかもしれない

VIVAの店内に並ぶUAE産のノンアルコールビール「Fritzberg」(写真右)。左はドイツ製のノンアルコールビール。ノンアルコールのドリンクがイスラム教徒の間で受け入れられるとすれば、市場の潜在性はとてつもなく大きいかもしれない

1 2