
一番人気はイワシ
ガウボンさんは4日ごとに生魚を仕入れに行く。マーケットは歩いて15分。ガウボンさんが買うのはシルビ(ベナンでよく食べられる大衆魚)、サーモン、イワシの3種類。一度に合計約1500匹を買う。直径80センチほどのたらい入った魚の値段はシルビが4万5000CFA(セーファー)フラン(約1万1000円)で一番高い。サーモンが4万2000CFAフラン(約1万500円)、最も安いのはイワシでシルビの半分だ。
燻製する時間は4時間。塩を振った魚を丸い網の上に並べていく。その上から厚紙を直接被せ、20〜30分おきにひっくり返す。煙の出が悪くなったら水を釜の中にシャッと撒く。その瞬間、煙がボワッと出る。「煙の中にいるときが一番辛い。気分が悪くなる」(ガウボンさん)
燻製し終わった魚はマーケット、自宅で営む店、ほかの村で販売する。1匹の値段はシルビ250〜500CFAフラン(約40〜120円)、サーモン500〜1000CFAフラン(約120〜250円)、イワシ100〜200CFAフラン(約25〜100円)だ。ガウボンさんは「一番人気はイワシ。安くて、またほかの魚より小ぶりで食べやすいから好まれる」と説明する。
燻製した魚の消費期限は2日。だが期限内に売れなかった魚を捨てることはない。自分たちでスープに入れたり、近所に配ったりするという。

ガウボン・レインさん。燻製ビジネスを始めたいベナン人は彼女のもとへ行けば、釜を無料で貸してくれるという
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