親族4人を殺されたコロンビア避難民の女性、お金はないけど「今は安全だから満足よ」

売り物の氷を右手に持つマルタさん。稼ぎは微々たるものだ。

「死にたい」と口にする娘

マルタさんの愛娘ロズミラさんはいまや27歳になった。生まれながらてんかんをわずらう。病院に通って薬をもらうことは欠かせない。ロズミラさんは、貧困層を対象にしたコロンビアの社会的支援制度Sisbénに入っているため、薬は無料でもらえる。だが薬の副作用が強く、精神的に不安定になることが増えた。

「死にたい」と口にし、自分の娘であるマリアちゃん(1歳)を殴ったことも数回。「心配だから離れて暮らせないし、また別の孫2人の世話をみないといけない」。マルタさんの3人目の夫と合わせて5人暮らし。家族と過ごせて今は楽しいという。

安全に暮らせているとはいえ、いまだに生活は苦しいのが現実だ。「政府は何もしてくれないけれど、今まで支えてきてくれたアメリカの会社や(国内避難民をアヒサルで助けてくれるNGOコアパスの代表)サンドラさんがいたおかげで生活が成り立っている。これからも私たちの存在を忘れないでほしい。今回の取材をきっかけに少しでも気にかけてくれる人が増えれば嬉しい」とマルタさんは最後に言った。

マルタさん(左後ろ)と孫のミゲルくん(5歳、右)とマリアちゃん(1歳、左手前)。家は斜面に建てられ、今にも崩れそうだった。この写真は半分外にある居間のような場所で撮影

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