格闘技ラウェイの魅力は「勇気をもって戦う選手の姿」、ミャンマー紙ザ・ボイスが太鼓判

0908菱田さん、14184503_1920891951471043_4503150231560149171_nザ・ボイスのスポーツ担当エディターであるアウンアウントゥンさん。仕事のやりがいについて「ラウェイの情報をいち早く知れたときが一番楽しい」と話す。ザ・ボイスはミャンマー国内で3番目の発行部数3万5000部を誇る

「ラウェイは危険なスポーツだけど、勇気をもって戦う選手の姿にミャンマー人は惹きつけられる。私はラウェイの試合を見て、何度も勇気づけられた」。こう語るのは、ミャンマーの地元紙「ザ・ボイス」でスポーツを担当するエディター(編集者)のアウンアウントゥン(38)さん。世界で最も危険な格闘技といわれるミャンマーの伝統格闘技ラウェイは1000年以上前から続く。ミャンマーではサッカーに次ぐ人気のスポーツだ。

ラウェイはムエタイとよく似ているが、頭突きやキックで攻撃できるのが特徴。手にグローブはつけず、バンテージだけを巻き、素手で戦う。勝敗はKOでしか決まらない。

アウンアウントゥンさんは月に2回ほどラウェイの試合を見に行き、記事を書く。注目する選手はウィントン選手。世界大会の元チャンピオンだ。「ウィントン選手はムエタイやキックボクシングも強い。ラウェイの戦い方も熟知しているから、試合を見ていて面白い。白熱した試合を記事にしたほうが読まれるから彼に注目している」(アウンアウントゥンさん)

ミャンマーでは今、サッカーが最も熱いスポーツだ。2009年に国内リーグができて以来、多くのメディアがサッカーを取り上げるようになった。注目はミャンマーの“メッシ”との異名をもつアウンシトゥ選手。2015年の東南アジア競技大会でチームを準優勝に導き、得点王に輝いたスター選手だ。彼の活躍もあって、ミャンマー人の間では海外のサッカー情報に対するニーズも高まっている。

アウンアウントゥンさんは「サッカーの記事は今すごく求められている。だからこれからも書き続ける。でもそのおかげでラウェイの人気が下がっていることが残念。もっとラウェイの記事を掲載して、(サッカーと同じぐらい)多くの人に注目してほしい」と願う。

ヤンゴン市内のスタジアムで8月21日に開催されたミャンマーラウェイ世界選手権のポスター

ヤンゴン市内のスタジアムで8月21日に開催されたミャンマーラウェイ世界選手権のポスター