迫害受けてきたロヒンギャもミャンマーの他民族と一緒に戦いたい! 在日ロヒンギャ女性が軍事クーデター反対を訴え

長谷川留理華さんの父(左)と夫(右)も2月14日の無言行進デモ(代々木公園から国連大学前まで)に駆けつけた。留理華さんは夫と5人の子どもと暮らす長谷川留理華さんの父(左)と夫(右)も2月14日の無言行進デモ(代々木公園から国連大学前まで)に駆けつけた

独自の声明で立ち向かう

クーデターに反対する声は、長谷川さんだけでなく、他のロヒンギャからも上がる。多くの在日ロヒンギャが参加する在日ビルマロヒンギャ協会は2月14日、群馬県館林市の事務所で記者会見を開き、国軍を批判する独自の声明を発表した。その中でアウンティン・フセイン副会長は力強くこう主張した。

「軍事力を振りかざす国軍はもはや犯罪者。ミャンマーの他の民族と一緒に、完全な民主主義を取り戻したい。ともに立ち上がって戦いたい」

長谷川さんは「(副会長の)力強い言葉に感動した。ロヒンギャを代表して言ってくれてとてもありがたい。(ゲットーのような、外から隔離された居住区で暮らし、国軍に抵抗できなかった)ロヒンギャがこれまで抑えてきたものが爆発したみたい」と語る。

記者会見には、アウンティン副会長のほか、6人の在日ロヒンギャ男性が参加。それぞれ、「軍事政権なんていらない」「宗教や民族で差別せず、みんなで民主主義を取り戻せ」といったプラカードを掲げた。

長谷川さんが日本へ帰化したのは2013年。ミャンマーから国籍を与えられるのを待つばかりではいけないと思ったという。「無国籍が壁となって、日本では大学に行けなかった。デザイン系の専門学校に進んだけれど、必須だった海外研修は諦めるしかなかった」と自由がなかった人生の悔しさをにじませる。

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