オンライン環境のないネパールの子どもに学びの機会を! NGOサルタックがこだわるのは「100%対面」

コロナ以前の学習センターのようす(ネパール・ラリトプル)コロナ以前の学習センターのようす(ネパール・ラリトプル)

拠点は1カ所から7カ所へ

コロナ前の学習センターの体制から変える点もある。1人のスタッフが見る子どもの数を、これまでの20人前後から3~4人に減らす。これに伴い、拠点はラリトプル市内の1カ所から7カ所に増やす。

少人数制にするのは、子どもの理解度に合わせた教え方をするためだ。「人数が多いと、子どもがどこまで理解しているのかつかみにくい。定期的にテストをして理解度の近い子どもを集め、レベルに合った教材を提供していく」(畠山さん)

授業を受け持つのは、地元の大学生や高学歴の専業主婦だ。サルタックのネパール法人の理事のひとりが、授業のやり方を15日間にわたって研修する。給料は日本円で月1万円ほどの予定だという。

ネパールでは2020年3月から、新型コロナによる休校が全土で断続的に続く。通学できない子どもの数は、幼稚園から大学まで合わせて一時820万人に上った。

コロナ以前の学習センターで楽しそうに学ぶ子どもたち(ネパール・ラリトプル)。ネパールでオンラインへのアクセスがある家は、UNICEFネパールによると、国全体で29%、このうち実際に使っているのは15%にすぎない。ネパールは山が多く、電波を拾いにくいという事情もある

コロナ以前の学習センターで楽しそうに学ぶ子どもたち(ネパール・ラリトプル)。ネパールでオンラインへのアクセスがある家は、UNICEFネパールによると、国全体で29%、このうち実際に使っているのは15%にすぎない。ネパールは山が多く、電波を拾いにくいという事情もある

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