クルドの家庭料理も食べられる「ともくらフェス」が11月23日に埼玉・川口で開催、難民を知るきっかけに

移住者(移民・難民)と共にーともくらフェス」が埼玉県川口市の並木元町公園で11月23日午前11時~午後3時、開催される。入場無料のこのフェスでは、クルドをはじめ9カ国・地域の食べ物・飲み物の販売や中東の伝統楽器の演奏などが行われる。ともくらフェス実行委員会の温井立央委員長は「日本人と移住者が対面でかかわる場を作りたい」と話す。

難民排斥ばかりのSNS

フェスのブースで売られるのは、ウクライナのお菓子「リビウチーズケーキ」(リビウはウクライナ西部の街)やクルド風ピザの「ラフマジュン」をはじめ、韓国、スリランカ、チベット、ナイジェリア、フィリピン、ベトナム、ミャンマーの料理と飲み物。

クルド難民らが手作りしたアクセサリーやカバン、移民・難民について書かれた本もブースに並ぶ。

特設ステージでは、移民・難民が中東の伝統楽器であるダフやサズを使って演奏したり、ベトナムの踊りを披露。また、川口市の芝園団地自治会(芝園町の人口の半分以上は外国人)の岡崎広樹・前事務局長とNPO法人WELgeeの渡部カンコロンゴ清花代表理事が難民問題や多文化共生についてトークセッションをする。

ともくらフェスを今回企画した理由について温井さんは「移民・難民と日本人がフェイス・トゥ・フェイスで話すきっかけをつくるため」と話す。

川口市は外国人住民が日本で最も多い自治体だ。東京都新宿区を凌ぐ3万9000人以上が暮らす。だが「移民・難民と日本人が日常的にかかわることはほとんどない」と温井さん。「だから日本人はSNSから情報を得るしかない。けれどもSNS上には移民・難民を排斥する内容の投稿が多いのが現状だ」と指摘する。

こうした実情を踏まえ「(フェスへの来場者には)対面で言葉を交わしたり彼らの文化に触れたりすることで、SNS上では見られない移民・難民の姿を知ってもらいたい。さらに彼らが抱える問題に興味をもってもらえれば嬉しい」と願いを語る。

「目標集客数は1000人」と温井さん。「気軽に来てほしい。ふらっと立ち寄ってもらえれば」と呼びかける。

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