飛行機のネックレスを身につけているエイプリルさん(32歳)。イニシャル「KR」が刻まれており、Khar Ra(カーラー)という、ミャンマーの著名な俳優からきている。2021年の軍事クーデター以降は反軍政活動を続けている。「Fly to freedom」という意味が込められている。「今の生活に希望はない。幸せでない。それでも正しいと思う道を歩み続けたい」(エイプリルさん)家族を支えられるのか
2024年7月にはアルバイトとして掃除の仕事に再チャレンジ。時給100バーツ(約480円)で1日6時間働くことに。この3カ月後にはホテルの客室の掃除などもした。ただ彼女にとって優先すべきことは家族への仕送りへと変わっていった。
現在は商品の在庫管理の仕事をする。月収は1万3000バーツ(約6万3000円)だ。もらった給料の使い道は、1人分の電気代と水道代込みの家賃に5000バーツ(約2万4000円)、家族の仕送りに3000バーツ(約1万4400円)、食費に2000バーツ(約9600円)、教会への寄付として1300バーツ(約6300円)。
「貯金できるのは1700バーツ(約8200円)ぐらい」とエイプリルさんは言う。
ちなみにタイ全土の1カ月の平均賃金は約1万5700バーツ(約7万5600円)。タイ人と比べても生活が苦しいのは一目瞭然だ。
「今の生活には希望がない。幸せでない。だけども私は長女(第一子)として、両親の生活を支えたい」とエイプリルさんは言う。家族を支え切れるのかという不安は常に消えない。タイでどんな仕事をしてもお金は足りない。
日本でお金を貯めたい
「ヤンゴンでの看護の研修を生かし、日本で看護関連の職を得たい」とエイプリルさん。タイより日本のほうが就職できるチャンスがある話を、日本で働くミャンマー人から聞いていた。
「家族へのサポートを安定させたら、自分でもやりたいことがある。自分の老後に備えることだ」(エイプリルさん)。老後は働けず収入がないから、生活ができない。そのため日本でお金を貯めたいと考えている。
さらに余裕があれば、貯金を元手にビジネスを立ち上げることに視野に入れる。
ただ彼女にはパスポートがない。それでもいつか日本に行って家族と彼女自身のために生き続けていきたい、とエイプリルさんは夢を描く。














