軍政に抵抗して17歳で高校中退、オンライン占いで月12万円稼ぐミャンマー人大学生がいた

自身が通うチェンマイ大学社会科学部のキャンパスに立つタイレンさん(21歳)。「毎日が陽気で明るくありますように」と書かれたTシャツは地元ヤンゴンのブランド「Burmese Studio」のもので、ミャンマーから持ってきた

帰国したら二度と国外に出られない

GEDを取得した後、タイレンさんは故郷を離れタイに飛び立つ。入学試験を突破し、チェンマイ大学の社会科学部のインターナショナルコースに入った。チェンマイを選んだ理由は、高い教育水準と安い生活費に加え、何より巨大なミャンマー人コミュニティがあることだ。

タイレンさんが通うコースの学生は全25人。ネパール人2人、中国人1人、シンガポール人1人を除く21人がミャンマー人。大学ではアカ族などタイやミャンマーの少数民族を研究し、すでにファーストオーサーとして執筆した3本の論文が学部発行の論文集に採択された。現在はさらに別の1本を執筆中だ。

大学への進学後も占いビジネスを続けているタイレンさんだが、事業を広げる気はない。「卒業したら大学院に進んで心理学を専攻したい。将来は研究者として生きていき、大学で教壇に立つことも視野に入れている」とタイレンさん。

前を向くタイレンさんだが、2026年4月、一度だけ故郷に一時帰国した。「大学を卒業して学生ビザを失えば、ミャンマーに一度戻ったら最後。二度と出国できなくなるかもしれないからだ」(タイレンさん)。家族や親しい友人に会い、これが最後になるかもしれないという覚悟を抱いての帰郷だった。

軍政が2024年に導入した徴兵制ではタイレンさんも対象だ。現在はタイの学生ビザがあるため国外を自由に行き来できるが、CDMに参加した過去もある。ビザが一度失効すると、ミャンマー当局が再度の渡航に必要な書類の発行を拒む可能性もあるという。

進学を目指す大学院の候補にはシンガポールやタイ、インドネシアといった国々が並ぶ。そのリストに母国ミャンマーの名前はなかった。

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