軍政に抵抗して17歳で高校中退、オンライン占いで月12万円稼ぐミャンマー人大学生がいた

自身が通うチェンマイ大学社会科学部のキャンパスに立つタイレンさん(21歳)。「毎日が陽気で明るくありますように」と書かれたTシャツは地元ヤンゴンのブランド「Burmese Studio」のもので、ミャンマーから持ってきた

2021年に軍事クーデターが起きた後、軍政に抵抗して授業をボイコットし、17歳で高校を中退したミャンマー人がいる。タイ北部の街チェンマイ在住の大学生、タイレンさん(21歳)。高校を辞めた後にタロット占いのオンラインビジネスを立ち上げ、現在はチェンマイ大学に通いながら多い時は月に2万4000バーツ(約12万円)を稼ぎ出す。

スキマ時間に肉体労働の倍稼ぐ

軍事クーデターの後にタイへ逃れたミャンマー人の多くの月収は、週6日フルタイムの肉体労働で1万2000バーツ(約6万円)ほど。大学で講義を受ける片手間にタイレンさんが稼ぐ月12万円は破格の大金だ。

彼のビジネスは多岐にわたる。占い、ホームページのデザイン、ユーチューブチャンネルの運営までを一人でこなす。すべてがオンラインで完結するため、ノマドワーカーのように好きな時に好きな場所で働けるのが強みだ。

ミャンマー人向けのビジネスのため、顧客はミャンマーの通貨チャットで決済する。オンラインでの占いの料金は20分で2万5000チャット(日本円で約1500円)。ユーチューブの広告収益とフェイスブックのサブスクリプション収益がそれぞれ月100ドル(約1万6000円)ほど。4時間以内に占いの結果が知りたい人向けに、「お急ぎプレミアム」という6万チャット(約3700円)のプランもある。

タイレンさんはチェンマイ大学の学生であるため学生ビザを持つものの、就労許可証は持たない。だが「ミャンマー人相手のオンラインビジネスならタイ当局も文句は言わない」と説明する。

タイレンさんによると、軍事クーデターが起きて以降、スピリチュアルに傾倒するミャンマー人が増えたという。タイレンさんの顧客の多くは、自分の人生に悩む若いミャンマー人だ。加えて、70代の高齢者から占いの依頼を受けることもある。ミャンマーにいた頃からすでに1カ月の売り上げが130万チャット(当時のレートで約8万円)に達することもあった、とタイレンさんは語る。

1 2 3