ルト氏の支持者たち。踊りながらポスターを振る(ケニア・ナイロビで撮影)
8月9日が投票日のケニア大統領選の有力候補である、現副大統領のウイリアム・ルト氏と最大野党の党首ライラ・オディンガ氏の2人は8月6日、首都ナイロビのスポーツスタジアムをそれぞれ貸し切りにして選挙前の最後の訴えをした。オディンガ氏は支持者に対して自身への投票を呼びかけるとともに、平和な選挙を約束。「勝っても負けても、私は(ルト氏と)握手をする」と述べた。
ルト氏「貧しい人が日の目を見る時」
「私たちはみんな、悪い経済システムの犠牲者だ。だが恐れてはいけない。今こそ勇気をもってそれにノーを突きつけよう」
ルト氏は、ナイロビのダウンタウンからすぐ近くのニャヨ国立スタジアムで支持者にこう訴えた。
ルト氏は選挙期間中、幼少期にニワトリを売っていたことをアピール。自らを「ハッスラー(貧しくも頑張っている人たち)の長」と称する。
同氏はまた、大物政治家を父にもつオディンガ氏や現大統領のウフル・ケニヤッタ氏については「ダイナスティー(名家)」と呼び、自分との違いを強調。今こそ貧しい人が日の目を見る時だと有権者に呼びかけてきた。
こうしたルト氏の発言に多くの若者たちは共感する。選挙運動の最終日となった6日には、ルト氏の政党「統一民主同盟(UDA)」のカラーである黄色いTシャツを着た若者がニャヨスタジアムに多く集まった。
「ルト氏が大統領になったら雇用を生み出してくれる。また投資が増えて、経済が好転する」
集会に参加した無職の若者は目を輝かせてこう話す。
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