「アウン・サン・スーチー氏はただ有名なだけ」、ミャンマー政権党USDPの下院議員候補にインタビュー

DSC_1568USDPから下院議員に立候補するウター・ウィン氏(ヤンゴン市内の党事務所で)

2015年11月8日に総選挙を控えるミャンマー。軍を母体とする政権党・連邦団結発展党(USDP)の下院議員新人候補、ウター・ウィン氏(60歳、ヤンゴン市ヤンキン地区)をインタビューした。ウター・ウィン氏は「この国のリーダーはアウン・サン・スーチー氏ではなく、テイン・セイン大統領であるべきだ」と強調する。

――日本では、アウン・サン・スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)についてばかり報道されている。USDPの見解を聞かせてもらいたい。

「我々の党に関心を持ってくれたことに対し、とても感謝したい」

――アウン・サン・スーチー氏についてどう考えるか。

「彼女が国際的に有名であることは認める。しかしただそれだけの存在にすぎない」

――NLDへの評価は。

「組織化されてない。そしてイメージだけが先行しているという印象だ。USDPは国レベル・地方レベル双方で組織化されている。11月8日の選挙に向けて、さらに組織を強めているところだ」

――選挙予測について見解を聞かせてもらいたい。

「予測できない状況だ」

――現職のテイン・セイン大統領への評価は。

「大統領はミャンマー社会へ変革をもたらした。外交的にも高い手腕を発揮していると考える」

――総選挙の後は誰が大統領になると考えるか。

「テイン・セイン大統領の続投となるだろう。民衆は彼に期待し、彼はその期待に応えるはずだ」

――いくつかのメディアは、テイン・セイン大統領は高齢のため引退するのでは、と予測している。

「引退はしないだろう。確かに彼は70歳を超えている。しかし多くの経験があり、ハードワークにも十分耐えられる」

――最後に、総選挙後のミャンマー社会の展望を聞かせてもらいたい。

「USDPはこの4年間、民主的なミャンマー社会の構築に貢献してきた。この流れは今回の総選挙の結果を受けても継続する」